2016年3月9日水曜日

鉄vs制酸剤

○添付文章では吸収低下による併用注意項目

制酸剤によりpH上昇により陰イオンと鉄が高分子重合体を形成し吸収低下

○鉄剤の種類

無機鉄:硫酸鉄(フェログラデュメット)
    有機鉄:クエン酸第一鉄(フェロミア)

○クエン酸第一鉄ナトリウム 半減期3~4時間

酸性~塩基性の広いpH範囲で低分子鉄として溶解出来る

 ⇒制酸剤の影響を受けにくい
  同時に服用してもほぼ問題ない(エーザイ確認済み)

○フェログラデュメット 半減期12時間

pH上昇により難溶性の物質となり吸収は低下すると言われているが、臨床上では併用しても大きな問題とならず、間隔をあける必要なし(マイラン確認済み)

 叙放製剤のため空腹時服用でも胃に優しく胃腸障害が生じにくい
 粉砕、水に溶かした場合は徐放性が取れ一気に鉄が出るため胃腸障害に注意

フェログラデュメットは胃酸のpHにより鉄の放出にバラツキがあり以前までは空腹時服用ともなっていた、それを改良したのが、pH範囲の広いフェロミアで、安定した鉄の吸収が見込める

比べてないが臨床による貧血治療に対する大差はないと考えられる(マイラン)

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