2016年10月30日日曜日

抗凝固薬と抗血小板薬の使い分け

いつもどうやって使い分けているんだろうと疑問で
つい最近脳外科医の先生の研修を受けて質問しました。

実際、脳であれ心臓であれ若い医師でも使い分けが難しいのが現状だそうです。



1血流が遅い ⇨ 抗凝固薬(ワーファリンなど)
 血流が遅く流れきれない赤血球を巻き込んで固まる赤い血栓が出来やすい
  (大きいので詰まりやすい)
 出来た大きな赤い血栓は流れて脳や肺に詰まって固まりやすいため常に抗凝固薬で
 血液サラサラ状態を保つ必要がある

 <血流が滞る主な疾患>
 心房細動、心筋梗塞、脳塞栓症、心原性脳塞栓症、下肢静脈瘤、肺血栓症、不整脈など



2血流が早い ⇨ 抗血小板薬(バイアスピリンなど)
 赤血球など大きい分子のは血流に乗って流されるため主に残った血小板が集まった白い血栓が出来る

 白い血栓は主に動脈硬化などで血管の内側に出来たこぶ(プラークなどによる)が傷ついたところに血小板が集まって出来やすい
 プラークは主に生活習慣の乱れなどが原因で起こる


<抗血栓薬が使われる主な疾患>
 アテローム血栓性脳梗塞、狭心症(慢性安定狭心症、不安定狭心症)、心筋梗塞、虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞)